キャバクラのバックにはヤクザがいると聞いたことがあるかもしれません。
お客として通う側だったらヤクザがいると怖いなという印象があるかもしれませんが、経営する側に立つと、ヤクザと関係を持たないとキャバクラは経営できないのか疑問に感じるかもしれません。
この記事では、キャバクラを経営する上でヤクザとの付き合いは必要なのか、ヤクザと癒着しているキャバクラは、裏でどんなことを行っているのかを暴露していきます。
目次
キャバクラを経営する上でヤクザは必要ない?
まず結論ですが、キャバクラを経営する上でヤクザとの癒着は必要ありません。
事実ヤクザとの癒着なしで経営しているキャバクラは多くあります。
以前と比べてヤクザと癒着しているキャバクラは減っている
夜の業界はヤクザとの繋がりがあるといったイメージが世間的に強いですが、事実としては以前と比べるとヤクザと繋がりを持つお店も減ってきています。
全てのお店がヤクザとの繋がりを全く持っていないかというとそうではありませんが、全くヤクザとの繋がりを持っていないお店もあるので、キャバクラの経営をスタートするにあたって、ヤクザと癒着しなければならない、ということはありません。
暴力団対策法により取り締まりが厳しくなった
ヤクザとの癒着が減っている背景として、暴力団対策法により厳しく取り締まられるようになったという背景が挙げられます。
暴力団対策法は、暴力団員の不当な行為を防止し、市民の安全を守るために定められた法律です。
具体的には、指定暴力団へ加入を強要したり脱退を妨害する行為を禁止していたり、暴力団を利用する行為を禁止するといったことが定められています。
これにより、暴力団だけでなく指定の暴力団を利用した側も罰せられるようになっているので、キャバクラを経営する上でヤクザと癒着する経営者は減ってきています。
キャバクラがヤクザと癒着していると言われる理由
事実としてヤクザと癒着しているキャバクラは減ってきていますが、まだまだキャバクラとヤクザは癒着しているというイメージを強く持たれてしまっています。
その理由としては一体どのようなことが挙げられるのでしょうか。
昔からのイメージが残っているから
昔はヤクザと癒着しているキャバクラは多くありました。そのイメージが今も引きずっているため、まだまだキャバクラはヤクザと癒着しているのではないかと思われています。
今はSNSで風俗店の経営者が表舞台に出て話していたりもする時代で、夜の業界に対してクリーンなイメージを持たれ始めていますが、まだまだ昔のイメージも残っているため、キャバクラを経営する上でそのイメージを払拭していくことは欠かせません。
支払いが高額になるから
キャバクラの支払いは高額になる場合もあります。場合によっては100万円を超えることもあります。
これだけの支払いが発生した時に、支払わなければ暴力で解決するという世間的なイメージが残っているため、まだまだキャバクラとヤクザは癒着していると思われています。
SNSで一部分が強調されている
SNSが普及して、今は誰でも簡単に情報を取れるようになりました。また誰でも情報を発信できるようになったので、情報の偏りも生じています。
キャバクラの場合、いわゆるぼったくりバーというお店で高額な請求をされ、支払えないと言ったらヤクザが出てくるというシーンを映した動画がよく閲覧されています。
こうした動画が拡散された影響で、キャバクラにはヤクザがいるというイメージが浸透してしまっています。
どのくらいのキャバクラがヤクザと癒着している?
これからキャバクラを経営していく上でヤクザとの癒着は必要ありませんが、ヤクザと癒着して経営しているお店があることも事実です。
それではどのくらいのお店がヤクザと癒着して経営しているのでしょうか。
結論、ヤクザと癒着しているキャバクラ店の割合は分かりませんが、一定数は癒着があるとみられます。
ヤクザと癒着しているキャバクラ店の見極め方としては、サービス料が40%を超えるようなお店です。
サービス料金の相場としては10〜30%と言われていて、40%は相場よりかなり高額です。
こうしたお店はヤクザにみかじめ料を払わないといけないので、相場よりも高い金額を客からとっていると考えられます。
キャバクラ店を立ち上げる時にはリサーチとしてお店に訪れたりお店のHPを参考にしたりしますが、ヤクザとの癒着があるお店を参考にしてしまうと市場とはズレてしまうので注意しましょう。
キャバクラはヤクザにどのくらいみかじめ料を払ってる?
キャバクラはヤクザにみかじめ料を支払っていると言われていますが、そもそもみかじめ料とは何でしょうか。
またヤクザにみかじめ料を支払うとどうなるのでしょうか。
みかじめ料はヤクザへの営業許可代金という名目
そもそもみかじめ料とはどんなお金なのでしょうか。
みかじめ料は、暴力団が縄張内で営業を営む者に対し、名目のいかんを問わず、その営業を営むことを容認する対償として支払わせる金品等をいうもの、あるいは守料、用心棒代的な意味をもたせて支払わせる金品等をいうもの、と定義されています。
つまり、理由はどうであれヤクザが管理している敷地内で営業しているとかかるお金ということです。
みかじめ料はヤクザの活動の資金源になっていると言われています。みかじめ料で組の運営を成り立たせているので、みかじめ料を支払うということは、ヤクザの活動を支援しているとも捉えられます。
みかじめ料を支払うことで、何か問題が起きた時にヤクザがもみ消しにしてくれるといったためにこうした料金を支払うキャバクラ店があるのも事実です。
みかじめ料の相場は
みかじめ料の相場はどれくらいなのでしょうか。
みかじめ料は、キャバクラの場合月に5万円が相場と言われています。
これを多くの店舗から巻き上げて運営を成り立たせているのがヤクザです。
みかじめ料は支払うと法律違反
みかじめ料はヤクザに支払うお金のことですが、これは支払ってしまうと法律で罰せられます。
実際にみかじめ料を支払ったことによって摘発されている事例もあります。
東京・神田の繁華街を「縄張り」とする暴力団側にみかじめ料を払ったとして、警視庁が7月までに飲食店と風俗店計3店舗の経営者ら3人を都暴力団排除条例違反容疑で書類送検したことがわかった。同じエリアでは3店以外にも複数の店舗がみかじめ料を払っていたことが確認されているという。
神田署によると、経営者ら3人は2019年10月~今年1月、指定暴力団住吉会系組幹部に計72万円をみかじめ料として支払った疑いがある。幹部は、それぞれの店からみかじめ料を受け取ったとする同条例違反罪ですでに起訴されている。
警視庁は3月、3店とは別の居酒屋を脅し、約5年にわたってみかじめ料を支払わせたとして、この幹部のほか同じ組の関係者ら3人を恐喝容疑で逮捕。その後の捜査で、この組が10年以上前からJR神田駅周辺の居酒屋やキャバクラなど、少なくとも十数店舗からみかじめ料を徴収していたことが判明したという。
書類送検の対象となった3店舗を含む多くの店は、19年10月施行の改正都暴力団排除条例が定める「暴力団排除特別強化地域」内に位置していた。同地域内の飲食店や風俗店などがみかじめ料の支払いに応じると、行政命令などを経ずに1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。神田のほか、六本木や銀座なども指定されている。
書類送検された3人は、慣例的に支払いに応じていたなどの側面が証拠で裏付けられたとして、摘発の対象となった。
東京地検は、犯罪の成立を認めた一方で悪質性などを考慮し、起訴を見送る起訴猶予処分とした。
署によると、みかじめ料を受け取ったとされる幹部らが逮捕されて以降、神田駅周辺でみかじめ料をめぐるトラブルはないという。署は新たな暴力団勢力が入り込まないように警戒を強めている。
(引用: 朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASQ8J7VMDQ88UTIL03F.html)
このように、2022年にみかじめ料を支払ったことにより摘発された事例があります。
ヤクザからのみかじめ料の支払いに応じてしまうと、それだけで逮捕されてしまうので、注意が必要です。
ヤクザがみかじめ料の徴収に来たら警察に相談しよう
ヤクザは突然店舗を訪れて、みかじめ料を支払うよう求めてきます。そのため、ヤクザが来たら怖くてみかじめ料の支払いに応じてしまうかもしれませんが、ヤクザが来たら警察に相談して対処してもらいましょう。
ヤクザはお客に扮して店に入り込み、みかじめ料を要求しますが、その要求を一度飲んでしまうとどんどんエスカレートしていきますし、支払うこと自体違法です。
みかじめ料を要求されたらその場で支払わず、必ず警察を呼んで対処してもらいましょう。
ヤクザが入店しないための対策
ヤクザが入店してくると、みかじめ料の支払いを要求してくるので、事前にヤクザが入店しないように対策を打っておきたいです。
それではどういった対策を講じれば良いのでしょうか。
誓約書を記入してもらう
全てのお客に、誓約書を記入してもらいましょう。
誓約書には、キャストへ接触する行為を禁止するといったお店のルールも記載しておき、そこに暴力団関係の人間ではないという文言も追記し同意してもらいましょう。
誓約書には名前と住所を記載してもらいましょう。
身分証明書を提示してもらう
誓約書に名前と住所を記載してもらったら、運転免許証などの身分証明書を提示してもらいましょう。
この際、必ず顔写真付きの身分証明証を提示してもらいましょう。
理由としては、名前と住所だけだと身内のものを変わりに使うこともできるからです。
本当に本人の情報だと確認を取るために、顔写真付きの身分証明証を提示してもらいましょう。
生年月日を確認する
最後に生年月日を口頭で確認しましょう。
生年月日の確認も行うことで、本当に本人だという確証が得られます。
この一連の流れを行った上で入店を許可しましょう。
ヤクザが多いエリアはどこ?
キャバクラを経営するにあたり、一度出店したら場所を変えるのはかなり厳しいため、エリアの選択は非常に重要です。
しかしヤクザが多いエリアに出店してしまうと、ヤクザが来店する可能性もあり、トラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。
そのため、ヤクザが多いエリアは避けてヤクザが少ないエリアに出店するのが無難です。
それではヤクザが多いエリアは一体どこでしょうか。
福岡県北九州市 工藤会
福岡県北九州市は全国唯一の特定危険指定暴力団「工藤会」が拠点を構えているエリアです。市民が狙われる事件が相次いできて、危険なイメージが付き纏っています。
2020年には工藤会のシンボルであった本部事務所が解体され、2021年8月にはトップに死刑判決が言い渡されています。
その後市民に取ったアンケートでは、大多数が治安の良い街だと回答しているため、以前と比べると暴力団による被害は少なくなり、街のイメージも変わってきています。
とはいえその昔は暴力団による被害が大きかった街で、組員が影を潜めている可能性も否定はできません。
兵庫県神戸市 山口組
神戸市に拠点を置く山口組は、近年絆会との闘争が話題として取り上げられています。
2022年1月に山口組系幹部が射殺される事件が発生し、同年5月には絆会組員が山口組系組員に銃撃される事件が起きました。
その後2023年4月には、山口組系傘下組織長が射殺され、絆会幹部5人が逮捕されています。
このように、神戸市では山口組と絆会の勢力争いが繰り広げられていています。山口組の組員は3,500人ほどいると言われているので、神戸市にキャバクラを出店するのはヤクザの影響を受ける可能性が考えられます
東京都新宿区歌舞伎町 住吉組
歌舞伎町もヤクザが多い街として有名です。大元に住吉組という組織があり、その下部組織である大昇會や伊勢組、加藤連合会、義勇会などが歌舞伎町に本部を置いています。
歌舞伎町には、麻薬の密売や闇カジノ、ぼったくりバーに関する客引きが多くいます。見るからに怪しい姿で立っていたりもしますが、そうしたキャッチはヤクザ関連の可能性が高いです。
ヤクザと癒着せず健全にキャバクラを経営しよう
この記事では、キャバクラの経営にヤクザとの癒着は必要なのか解説しました。
夜のお店はヤクザとの癒着があるというイメージが強いかもしれませんが、その傾向は年々薄くなっています。
キャバクラを経営する際、ヤクザとの癒着は必要ありません。ヤクザにみかじめ料を払ってしまうと、支払った側も逮捕されてしまいます。
ヤクザとの癒着はせず、健全にキャバクラを経営しましょう。
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