風俗を経営する上で知っておきたいのが、業界の繁忙期と閑散期です。どの業界にも繁忙期と閑散期がありますが、風俗業界は他の業種と比べて特殊なので、繁忙期や閑散期も一般的な業種とは違う時期に訪れます。
繁忙期、閑散期にどう備えるか、それぞれの時期でどのような経営戦略を立てるかで、年間の売上に大きな違いが生じます。そのため、風俗業界はいつが繁忙期でいつが閑散期なのか、それぞれの時期でどのような戦略を取るのが良いかを知っておくことは重要です。
この記事で、風俗業界の繁忙期・閑散期はいつなのか、それぞれの期間でどのような経営戦略を練るのがよいのかを、私が10年間経営してきた現場での感想も交えながら解説していきます。
目次
風俗業界の繁忙期は12,1,5,8月

どの業界にも繁忙期と閑散期がありますが、風俗業界の場合、繁忙期は12,1,5,8月と言われています。
この4つの月はそれぞれ特徴が異なるため、それぞれの月での顧客の動きをしっかり把握した上で経営戦略を練れると、より売上につながります。
それぞれの月の特徴について解説していきます。
12月の特徴
12月は年末のタイミングで、多くのサラリーマンが長期休暇に入った直後のシーズンです。1年の疲れを癒すために風俗を利用する人が多いため、多くの顧客で賑わいます。
また12月にはクリスマスもあります。パートナーと共に過ごす人もいますが、パートナーがいない寂しさを紛らわすために風俗を利用する人も多くいます。
こうした理由から、12月は特に下旬に集中的に顧客が来店します。クリスマスに年末とイベントが目白押しの期間ですが、このタイミングを逃すと非常にもったいないので、年末にどのように売上を上げるかを考えて事前に準備を行なっておきましょう。
1月の特徴
1月は1年の始まりの月で、会社も年始の休みで長期休暇の真っ只中です。お正月は家族と暮らすという人も多いかもしれませんが、一定数は年始のタイミングだからこそ風俗を利用するという層もいます。
特に地方の風俗は盛り上がるタイミングです。普段東京にいる人が規制で地方に帰っているため、地方にいる人が地方の風俗を利用することがあります。
今はリモートワークも普及してきました。中には有給休暇を取得したりリモートで働く申請を出して成人の日まで地元にいる、という人も少なくはないでしょう。
そのため、地方の風俗店としては年始のタイミングが、普段東京にいる新規顧客を獲得する絶好のタイミングと言えます。
5月の特徴
5月はゴールデンウィークがあり、会社が長期休暇に入るため、最も業界が盛り上がる時期です。年末年始は規制して親戚と一緒に過ごすという文化が日本に根付いているため、風俗に行くという人は限られていますが、ゴールデンウィークは年末年始よりも親戚で過ごすという文化は根付いておらず、顧客の心理的にも風俗を利用しやすい状態にあります。
家庭を持っていれば家族で旅行に行ったりと家族サービスにお金を使うかもしれませんが、独身であればゴールデンウィークのタイミングで風俗を利用する人は多いです。
休みはたっぷりあるけれど、特にやることがない、という人がゴールデンウィークに風俗を利用する傾向があるため、こうした顧客に向けたキャンペーンなどを打てると、より売上増加につながります。
8月の特徴
8月はお盆休みのタイミングで、会社が長期休暇に入るため、風俗を利用する人も増えます。子供がいる場合、学校が長期休暇に入っているため家族旅行などをする家庭も多いかと思いますが、独身世帯の場合は特にそうした予定もないため、風俗を利用しやすいタイミングと言えます。
また8月は多くの会社でボーナスが入ってくる月でもあります。特に大手企業であればしっかりとボーナスが支払われるため、気が大きくなって普段利用しないような高額な風俗を利用する場合もあります。
特に高級志向の店であれば、顧客のこうした心理をついて、新規顧客獲得につながる可能性があります。
風俗業界の閑散期は2,6,9月

風俗業界の閑散期がいつかもしっかり把握しておく必要があります。閑散期がいつか知らないと、無駄に広告費をかけてしまったり、やるべき対策を行えずに損失を出してしまう可能性もあります。
風俗業界の閑散期は2,6,9月の3ヶ月間と言われています。それぞれの月の特徴についてみていきます。
2月の特徴
2月は年末年始が終わったタイミングです。年末年始が風俗業界の繁忙期で、顧客もこの期間にたくさんお金を使ってしまうため、2月になったら我に帰って財布の紐が固くなります。
そのため、風俗の利用を我慢する人が多く、業界的には閑散期になりやすいです。
また気温が低く外が寒いため、家から出たくないという理由も、風俗業界が閑散期になる理由として挙げられます。
6月の特徴
6月はゴールデンウィークが終わったタイミングです。こちらも2月と同様、ゴールデンウィークにお金を使いすぎてしまったという気持ちから、節約しようという思考が入り風俗の利用を控える傾向にあります。
また梅雨の時期で、雨の日が多く外に出ようという気持ちになれないため、顧客の獲得が難しいということも考えられます。
9月の特徴
9月も2月、6月同様8月にお金を使いすぎてしまったため節約しようという思考が強まります。そのため、風俗業界は閑散期に入ります。
また9月は台風の時期なので、外に出られる日が限られてしまい、風俗が利用できず閑散期になってしまうということも考えられます。
売上を上げるには繁忙期が鍵!繁忙期の風俗店経営戦略を解説

風俗の繁忙期、閑散期を知っておくと、顧客の動きが見えるため売上の予測が立ちやすかったり、どの程度顧客を獲得できるか、どの程度女性を稼動させればよいかなどが見えてきます。
顧客の動きを予測できると、それに合わせて事前に準備し、より顧客が利用したいと思うような施策を打つこともできます。
それでは繁忙期にはどのような施策を行うと、より顧客が風俗を利用したいとなるのでしょうか。
イベントを積極的に実施
繁忙期はイベントを積極的に実施すると良いです。最も顧客が動くタイミングだからこそ、単価よりも数で勝負できると、より売上に直結してきます。
また繁忙期は多くの店舗がイベントを実施します。そのタイミングで自店だけイベントを実施しないとなると、他の店舗に顧客を取られてしまい、せっかく繁忙期なのに顧客が全く獲得できない、という状況にもなりかねません。
イベントの内容は、事前にしっかり練っておきましょう。割引イベントも良いですが、あまりに割引しすぎるのも利益が出ないためよろしくありません。
他の店舗がどのようなイベントを実施しているのかをリサーチし、他店舗のイベントよりも魅力的な特典がついたイベントを提案できるよう策を練りましょう。
新規顧客獲得に力を入れる
繁忙期は新規顧客の獲得に力を入れると良いです。もちろんリピーターが複数回店舗を利用してくれると売上が上がります。しかし、いくらビップ顧客とは言え、1ヶ月に利用できる予算には上限があります。
そのため、いつも利用してくれる常連さんに頼るのではなく、繁忙期だからこそ新規顧客を獲得するよう意識しましょう。
繁忙期は普段風俗を使わない人も利用する可能性が高いです。そこで自店のファンになってもらえれば、次回のリピートにも繋げられます。
リピーターの数が増えれば増えるほど経営は安定していきます。リピーターを増やすにはまずは新規顧客を増やさなければなりません。
そのため、繁忙期だからこそ新規開拓に力を入れ、繁忙期が過ぎてからも自店を気に入って使ってもらえるよう教育していきましょう。
広告費も極力増やす
繁忙期は新規顧客の獲得に力を入れられると、その後の経営安定化につながります。
LTVといって、長期的に見て1人の顧客がどれだけ自店舗にお金を落とすかという指標があります。単月で見ると広告費が広告経由の売上を上回ってしまい赤字に見えるかもしれませんが、その顧客が何度もリピートしてくれると、長期的に見ると黒字になる場合もあります。
そのため、繁忙期は単月で見ると広告費が赤字になったとしても、新規顧客をしっかり獲得し、そこからリピーターを育成できれば長期的に見ると経営が安定します。
繁忙期は新規顧客を獲得できるチャンスです。繁忙期だからこそしっかり新規顧客を獲得できるよう広告費を割くよう意識しましょう。
女性の出勤を増やそう
繁忙期は顧客の数が増加します。その分、女性の出勤も増やさなければなりません。
1人の女性に長時間働いてもらうことも重要ですが、大人数出勤してもらった方が、顧客の選択肢が広がり女性も過度に負担がかからないため良いです。
繁忙期はしっかり顧客に営業をかけ、女性の仕事をしっかり獲得する気持ちで、女性には積極的に出勤してもらうよう声をかけましょう。
繁忙期に女性にしっかり稼いでもらうと、女性としてはこの店は稼げると感じてもらえ、長期間お店に根付いてくれる可能性が高くなります。
そのため、この女性は長く在籍してほしい、看板娘として売り出したい、という女性は特に積極的に営業をかけるようにしましょう。
繁忙期だからこそ油断禁物! 風俗店が繁忙期に気をつけるべきこととは?

繁忙期は接客がかなり忙しく、残業が多くなったりいつも以上に時間に追われたりするかもしれません。こうした状況だからこそ起こってしまうミスも発生してしまいます。
しかし顧客からすると、繁忙期だからミスをした、という言い訳は全くもって無関係です。繁忙期だからこそ風俗店が注意すべきことについて解説していきます。
接客が雑にならないように注意
最も意識したいのが、接客です。風俗店で最初に接するのは、女性のお店のボーイさんです。第一印象が大事と言いますが、お店の第一印象を決めるのはまさに男性スタッフです。
繁忙期だと忙しくてつい接客がおろそかになってしまうことがあります。時間に追われているため、早く帰ってほしい、急いで接客しなければならない、という気持ちになってしまいます。
しかしそうした態度が顧客に伝わってしまうと、愛想の悪いお店だと思われてしまい、リピートにつながりません。
せっかく新規顧客を獲得できても、接客が悪いとかえって悪い評判が流れてしまい、お店の評価を下げてしまいます。
忙しいかもしれませんが、接客は雑にならないよう特に注意しましょう。
女性のスケジュールを入念に確認
繁忙期はいつも以上に女性のスケジュールがびっちり埋まってしまいます。女性のスケジュール確認を怠らないよう注意が必要です。
ダブルブッキングはもっての他ですが、移動時間を考慮せずに予約を詰めてしまったり、後ろがあるにも関わらず延長を許可してしまったりすると、後のお客様の時間が全てずれてしまいます。
またデリヘルの場合、道が渋滞していて時間通り案内できない、という場合もあります。交通状況は仕方ない部分もあるかもしれませんが、あらかじめ混む道路や混む時間帯を把握した上で、そこを避けて運転するなど工夫が必要です。
お客さんも予約して時間を空けて利用してくれるため、少しでも遅れてしまうのは御法度です。時間までに女性を案内できるよう女性のスケジュールは入念に確認しましょう。
HPの更新をおろそかにしない
繁忙期は接客に追われてしまい、HPの更新をおろそかにしがちです。しかしHPを通して自店を知ってくれる人がほとんどで、HPはお店の顔と言えます。
退店した女性がまだ掲載されている、店長ブログの更新がない、出勤情報が正確に反映されていない、といったことが顧客にわかってしまうと、このお店は今も稼動しているのかな、と不安を与えてしまう要因になります。
また新規顧客を獲得するためには広告に力を入れる必要があります。しかし広告関連の業務に取り組めず、せっかく広告は出稿しているもののリンクが切れていたり、バナーが他店より劣っていたりして、最大限にパフォーマンスを発揮できない可能性も考えられます。
繁忙期だから接客に力を入れなければなりませんが、同時にHP周りの更新も抜け漏れなく行うよう注意しましょう。
スタッフの残業にも注意
繁忙期はスタッフの残業にも注意が必要です。接客でバタバタしてしまい、普段行う業務が取り組めずに一日が終了してしまうという場合も多くなります。
やるべきことを全てやってから帰るというのは素晴らしいことですが、その結果残業時間が過剰になってしまうと、スタッフが体調を崩したり、職場に不満を持ってしまう原因となります。
そうならないよう、スタッフの残業時間を配慮し、効率化できる部分は効率化したり、外注を活用して業務を割り振るよう意識しましょう。
スタッフのモチベーションが高いからこそ、接客でも良いパフォーマンスを発揮できます。スタッフが働きがいをなくさないようモチベーションの管理も行いましょう。
風俗業界の閑散期は経営を立て直す期間に充てよう

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風俗業界は繁忙期だけでなく閑散期も訪れます。閑散期は顧客が少ないタイミングだからこそ取り組めることもあります。
閑散期にはどのような経営戦略を立て、どういったことを行えばよいのかを解説していきます。
HPや広告を見直す期間に充てる
閑散期は接客が少ないため、これまで着手できなかったことを行うのに時間を割けます。最も力を入れたのが、集客に直結するHPや広告です。
HPや広告は常に改良改善を行い、より良いものに仕上げていく必要があります。デザインやキャッチコピーなど、しっかり時間をとって見直せる期間なので、次の繁忙期に向けてしっかり顧客を獲得できるようなHPを作り込みましょう。
サービス内容を見直す期間に充てる
閑散期はサービス内容を見直す期間にもできます。サービスは主に女性が行いますが、実際現場で女性がどのようなサービスを行なっているのか、顧客からアンケートなどを取り把握しておき、より顧客が求めている価値を提供するために、接客面で改善できる部分はないか考えましょう。
また男性スタッフの接客も見直しましょう。実際に接客する機会は少ないですが、普段どのような接客をしているのかロープレを行ったり、より顧客に寄り添った接客をするにはどうすれば良いかを考えたりする期間に充てられます。
求人に力を入れる
閑散期だからこそ求人に力を入れましょう。「閑散期でお客がいないのに採用したらバランスが悪くなるのでは」という意見もあると思います。
たしかにその月だけ見ると、女性の数が余ってしまい、顧客が少ないかもしれません。しかし、閑散期の求人は、次の繁忙期に備えてのものだと捉えましょう。
繁忙期は顧客の数が多く、出勤できる女性の数が少ないと顧客を取りこぼしてしまいます。そうしたことを防ぐために、しっかり女性を囲っておけると良いです。
また閑散期は女性が動くタイミングでもあります。女性としてもお客さんが減り、今在籍している店の稼働が少ないと感じ、他の店も掛け持ちしようと考え始めるタイミングです。そのため、レベルの高い女性を採用できる時期でもあります。
さらに新人をたくさん在籍させられると、顧客に新人情報として配信を行えます。新人の数が多ければ、刺さる顧客も多くなるため、閑散期こそたくさん新人を在籍させて、新人で売上を立てていくというのも1つの戦略です。
こうした理由から、閑散期であっても求人に力を入れて、売上に繋げていきましょう。
次の繁忙期に備えた準備を行う
閑散期は次の繁忙期に向けた準備期間とも捉えられます。社内体制や戦略などを見返す期間に充てるのも良いでしょう。
稼げる期間にしっかり稼ぐために、次の繁忙期にどのような施策を行うかを閑散期の間に決めて、着々と準備を進められると、繁忙期に慌ててイベントを打つということもないため、より売上に繋がりやすいです。
繁忙期にしっかり利益をあげられるかどうかは、準備にかかっています。閑散期で接客が少ない時期だからこそ、繁忙期に向けた準備に力を入れましょう。
閑散期こそここに注意! 風俗業界だからこそ意識すべきこととは?

風俗業界にも閑散期が訪れます。閑散期だからこそやっておきたいこともありますが、閑散期に陥りがちな間違いもあります。
閑散期だからこそ意識しないといけないことにはどのようなものがあげられるのでしょうか。
閑散期でも売上はあげられる
閑散期だからということを言い訳に、売上が落ちてしまうのを仕方がないことだと捉えるのは良くありません。
確かに閑散期で顧客の稼働が少ないかもしれませんが、店舗ができる施策は無数にあるはずです。
できる施策があるにも関わらず、閑散期だから、という言い訳で実行しないと、いつまで経っても売上が上がりません。その状態だと繁忙期であっても顧客を獲得できず、倒産に追い込まれてしまうでしょう。
閑散期だから、という言い訳はせず、閑散期でもしっかり売上にこだわって経営しましょう。
何も考えずに過ごす
接客が少ないと、どうしても少し休もうという考えになってしまうかもしれませんが、接客がない時間は休みではありません。次の戦略を考える重要な時間です。
年間計画を立てておき、いつまでに何をするかを明確にして、閑散期だからこそやるべきことをこなしていきましょう。
もし前倒しで全てのやるべきことが終わっているのであれば、再度年間計画を見直したり、追加でできることはないかを考えましょう。
風俗業界だからこそ繁忙期・閑散期は有意義に過ごそう
この記事では、風俗業界の繁忙期・閑散期はいつなのか、それぞれの時期でどのような経営戦略を立てればよいのかを解説してきました。
風俗業界の繁忙期は12,1,5,8月、閑散期は2,6,9月と言われています。
繁忙期はしっかり新規顧客を獲得することに集中し、閑散期は次の繁忙期に向けて準備することが重要です。
それぞれの期間で注意すべきこともあるため、再度この記事を読み返して、繁忙期と閑散期の経営戦略を見直してみて、売上増加に繋げましょう。
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