キャバクラを開業しようと思うと、初期費用がどうしても必要です。
キャバクラを開業するにはどれくらいの資金が必要で、内訳としてはどういったところにお金がかかるのでしょうか。
またキャバクラを開業する際に資金を安く押さえることはできないのでしょうか。この記事で解説していきます。
目次
キャバクラの開業資金の内訳
まずはキャバクラを開業する際にかかる資金はどのくらいなのか、その内訳はどうなっているのかを解説していきます。
開業資金の大半を占める物件取得費
キャバクラの開業時に最もかかるのが、物件取得費です。
キャバクラは店舗を構えて運営することになるので、テナントを借りる必要があります。
テナントを借りる際、家賃だけでなく補償金なども必要になってきます。
賃貸用の物件であれば敷金礼金も含めて家賃4ヶ月分ほどが初期費用としてかかるイメージがあるかと思いますが、テナントの場合補償金が高く、初期費用として家賃1年分ほど必要になります。
仮に月30万円の物件を借りたとすると、初期費用で400万円ほど必要になります。
居心地の良い空間を作るための内装外装費
テナントを借りたら、キャバクラのコンセプトに沿った内装を作り上げるために内装費が必要です。
コンセプトにもよりますが、多くのキャバクラでは内装はゴージャスに作り込まれています。
テーブルや照明、椅子にこだわった方が居心地の良い空間が作れるので、富裕層をターゲットにするならこだわりたいポイントです。
豪華な内装に仕上げようと思うと、テナントの広さにもよりますが50〜100万円ほどかかります。
外装に関しては看板を作成するくらいなのでそれほど大きくかかりませんが10万円ほどを見込んでおきましょう。
開業時には必ずかかる厨房設備費
キャバクラではお酒や料理を提供するので、厨房が必要です。
厨房を用意するとなると、水道やガスを通し、水回りを整備する必要があります。
また業務用冷蔵庫や製氷器、調理器具などを用意したりと、厨房設備にも費用がかかります。
一式揃えるとなると余裕を持って100万円ほどは見込んでおきたいです。
備品
キャバクラを運営する上で、グラスや灰皿といった備品は欠かせません。他にもおしぼりやワインオープナー、箸置きなどのこまごまとした備品が必要ですし、トイレットペーパーや伝票といったバックヤードに置かれるような備品も揃えておく必要があります。
備品は1つ1つの値段はそれほど高くありませんが、グラスの場合だと数が必要ですし、必要なものを探し出せばきりがありません。備品代は50万円を目安に購入しましょう。
開業時だけでなく定期的に必要な求人費用
キャバクラでは女性キャストが男性客に接客します。キャストがいないとキャバクラの運営は全く成り立ちません。そのため、キャストを集めてくる必要がありますが、その際求人のポータルサイトに掲載したり、求人広告を出稿したりするといった方法が挙げられます。
この他にも、スカウトに紹介してもらうという方法も挙げられますが、いずれにせよ費用がかかってしまいます。
求人広告の場合、集める人数にもよりますが広告費で30万円ほどを目安に考えておきましょう。
スカウトからの紹介の場合、女性の売上に応じてスカウトバックを支払う形態が多いです。大体女性の売上の10〜20%をスカウトバックとして支払うので、1人の女性が100万円売り上げたら10〜20万円の費用がかかるという計算になります。
スカウトからの紹介の場合女性が仕事で売上を作ってくれてから成果報酬制で支払いになるというメリットが挙げられますが、継続的にスカウトへ費用を支払わなければならないというデメリットも挙げられます。
安定した売り上げを上げるための広告宣伝費
キャバクラ開業時には、広告宣伝費も必要です。
キャバクラの場合ポケパラというポータルサイトがかなりアクセスが多いのでここに掲載できると、多くのユーザーに見てもらえます。
ポケパラの場合、掲載料が関東だと月に55,000円かかります。
その他のポータルサイトにも掲載したり広告を出稿するとなると、月に20万円ほどは見込んでおきましょう。
安心して運営するために必須の届出申請代行費
キャバクラを開業するには、風営法に基づく届出が必要となります。
書類を全て記入していると時間がかかりますし、難しい部分も多いため専門家に任せた方が早く確実に書類を作成してくれます。
その代行費用の相場は30万円と言われています。もし届出などの書類を自分で書かずに代行してもらう場合はこの費用も想定しておきましょう。
キャバクラの開業資金の最低目安は750万円
ここまでキャバクラの開業時に必要な資金の内訳を紹介してきました。
それではキャバクラの開業には、総額でいくら必要なのでしょうか。
内訳をわかりやすく表にまとめてみました。
物件取得費用 | 400万円 |
内装外装費 | 100万円 |
厨房設備費 | 100万円 |
備品 | 50万円 |
宣伝費用 | 20万円 |
求人費用 | 30万円 |
届出申請代行費 | 50万円 |
合計で750万円必要という計算になりました。
中でも物件取得費用が最も高く、半分以上を占めています。
キャバクラを開業するためには、これくらいの資金を集めた上で開業できると、内装も整っていてキャストやお客もいる状態で経営をスタートできます。
キャバクラの開業資金を押さえるコツ
キャバクラを開業し経営しようと思うと、初期費用として750万円は必要です。
しかしビジネスを始める上で、やはり初期費用は安く押さえられるに越したことはありません。
初期費用が高いと、初期費用の回収に時間がかかり利益が出るまでに時間がかかりますし、借金を負うリスクも高くなります。
それではキャバクラを開業するに当たって、どのように初期費用を押さえれば良いのでしょうか。
居抜き物件を選ぶ
キャバクラ開業時には物件取得費が最もかかります。ここを少しでも減らせないかを考えましょう。
居抜き物件を選ぶと、物件取得費を押さえてキャバクラを開業できます。
居抜き物件とは、店舗内の内装、備品が残っている状態を言います。居抜き物件を選ぶことで、前の店舗が使用していた備品を活用できるというメリットが挙げられます。
また内装も1から作るのではなくすでにでき上がっているものに手を加えるだけでよいので、費用を抑えながらコンセプトに合った内装を作れます。
一方内装が大きく異なる居抜き物件を選んでしまうと内装を一度崩す必要があるため余分に費用がかかる場合もあります。
元ある店舗の内装がお店のコンセプトに近ければ、その内装を活用して初期費用を押さえながら開業できます。
各種申請を自分で行う
キャバクラを開業する際、風営法に基づく届出や開業届などが必要になります。
これらの書類は税理士などに任せると早く作成してくれ、内容も漏れがなく確実なものを作ってくれますが、数十万円という費用がかかってしまいます。
開業時のコストを削減するのであれば、こうした書類は自分で作成しましょう。
何をどこに記入するか、どういった書類を揃える必要があるかわからない場合も多いかもしれませんが、それらを調べて提出することで、初期費用を押さえてキャバクラを開業できます。
少し面倒に感じるかもしれませんが、細かい部分こそ削減するよう努めましょう。
キャストを自分で確保する
キャバクラの開業で費用がかかるのが、キャストの採用です。集客のためには広告を回してお客を集めないと集まらないイメージがあるかもしれませんが、働くキャストもしっかり広告を運用しないと集まりません。
広告を回すことでより多くの女性にお店を知ってもらうことができますが、やはり費用がかかってしまいます。
求人広告に費用を割けないのであれば、キャストも自力で用意してしまいましょう。知り合いにキャバクラを始めたと声をかけて働きたい人がいないか探してもらったり、街でナンパして女性のニーズを探りながらキャバクラを提案したりして働いてくれる女性を集めると、求人の費用はかからずキャストを集められます。
キャバクラの開業資金を調達する方法
キャバクラを開業するに当たって750万年は必要です。開業資金を押さえたとしても、500万円は準備しないと開業が難しいです。
それではキャバクラ開業に必要な資金をどのように調達すれば良いのでしょうか。
補助金・助成金
キャバクラを開業する際、補助金や助成金を使えれば活用しましょう。
キャバクラなどの風俗ジャンルの場合、補助金や助成金を申請しても通りにくいですが、もし出してもらえたらかなり大きいので、補助金や助成金はこまめにチェックし、書類を作成して申請しましょう。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは近年メジャーになりつつある資金調達方法です。
一般の人から出資者を募り、出してくれた金額に応じて開業後に出してくれた金額以上のサービスを提供するという資金調達方法です。
クラウドファンディング専用のサイトがあるので、そこでキャバクラを開業するための資金調達の募集を行いましょう。
クラウドファンディングでは、どんなお店を作るのか、出資してくれたらその見返りとしてどんなサービスを提供するのかを明確にし、出資者が魅力に感じる見返りを用意しましょう。
銀行からの融資
銀行から融資を受けるのも、キャバクラ開業時の資金を調達する方法として挙げられます。
融資を受けるためには、しっかりと事業計画書を仕上げておく必要があります。またお金を貸す側としては、しっかり返してもらえるのかも重視するので、どれくらいの期間で返済できるかもしっかり伝えられるよう計画を立てましょう。
キャバクラ開業後の運転資金は?
キャバクラを開業してからは、キャバクラを継続的に経営していくための運転資金が必要です。運転資金もしっかり蓄えた上で開業できると、しっかり資金回収して利益を出せるようになります。
キャバクラを開業してからの運転資金はどれくらい必要なのでしょうか。
キャバクラの運転資金としては、家賃と人件費が最もかかります。その他に仕入れに必要な資金も蓄えておけると良いです。
家賃は借りるテナントにもよりますが、毎月30万円ほど必要です。
キャバクラを経営していく上で、人件費が最もかかります。キャバクラはキャストのお給料を時給制で支払います。そしてキャバクラの自給の相場は5,000円と言われています。
仮に18時から24時の6時間お店をオープンし、10人のキャストが店舗にいる状態を30日間続けると、1ヶ月でキャストに900万円ものお給料を支払わなければならない計算になります。
それにスタッフの人件費も含めると人件費で月に1,000万円は必要という計算になります。
スカウトを経由して女性を集めた場合、さらにスカウトバックも必要になるため、人件費でかなり経営が圧迫してしまいます。
人件費分もしっかり確保しようと思うと、3,000〜5,000万円の余剰資金をもって開業しないと十分に資金回収を行えない可能性もあります。
人件費を押さえるコツとして、時給は下げてインセンティブで稼げる要素を強く出すといったことが挙げられます。
キャバクラと他の風俗との開業資金の比較
キャバクラは開業するまでに安くて500万円という費用で経営をスタートできます。この金額は、他の風俗と比較すると高いのでしょうか。
キャバクラの開業資金と他の風俗の開業資金を比較していきます。
ソープランドの開業資金
ソープランドの開業資金は2,000〜3,000万円と言われていて、キャバクラよりも高額な初期費用が必要です。
その理由としては、浴槽などの設備が必要なこと、部屋数を確保する必要があり、テナントも広めにしないといけないことなどが挙げられます。
ソープランドの開業には意外と費用がかかるので、コストを回収して利益を上げるまでに期間がかかり、コストを回収できず借金ができるリスクもあります。
メンズエステの開業資金
メンズエステは近年流行している業態です。メンズエステは風俗ではありませんが、客単価が高く稼ぎやすいと言われています。
メンズエステを開業する際に必要な初期費用は300〜500万円と言われています。
キャバクラの場合テナントを借りなければならず、補償金で初期費用が高くなってしまいます。
一方メンズエステはマンションの1室を借りてサービスを提供できます。そのため、テナントを借りなくてよく、補償金が必要ないので初期費用を安く押さえられます。
その他内装もキャバクラほど力をいれる必要がなく、設備費用も安く押さえて経営を始められます。
デリヘルの開業資金
デリヘルの開業資金は風俗業界の中で最も安く、100万円もあればスタートできます。
その理由としては、無店舗型でテナントを借りずに経営を始められることが大きな理由として挙げられます。
デリヘルは事務所が必要になりますが、事務所も事業用として利用できるマンションを契約すれば費用を押さえられます。
また女性を待機させる待機所も必要ですが、女性には自宅待機をしてもらい、待機所を作らないという選択肢も取れます。
このように、デリヘルは工夫次第で初期費用をかなり押さえて経営を始められるため、コストをかけずに経営をスタートしたい方にはピッタリです。
ビジネスをやったことがない場合、まずはリスクが小さいデリヘルからビジネスを初めてみて、一度流れを掴んでからしっかり投資してキャバクラの経営をスタートするのもアリではないでしょうか。
キャバクラ開業時の費用を計算して準備しよう
この記事では、キャバクラを開業するに当たってどのくらいの資金が必要か、開業時の資金の内訳はどのようになっているのかを解説しました。
キャバクラを開業するにあたっては750万円ほどの開業資金を準備しておきたいです。その中でも物件取得費が最も大きな割合を占めているため、ここを節約できればより開業資金を押さえて経営をスタートできます。
同じ風俗の中でも特にデリヘルは開業コストをかなり押さえて経営をスタートできるため、とにかくコストを押さえたい、一度実践形式で経営を学びたいという場合は、デリヘルの開業を検討するのがおすすめです。
開業資金の見積りを立てて、開業に向けて準備していきましょう。
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