ソープランドは客単価が高く、時代に左右されない仕事であるため需要が安定しています。このような背景から、ソープランドを新規開業したいと胸の内に秘めている方も少なくないでしょう。
この記事では、ソープランドを新規開業するための方法や資金繰り、そして運営方法について解説します。
目次
ソープランドの新規開業が難しいと言われている理由
結論から申し上げますと、ソープランドの新規開業は難しいです。法律の壁があることはもちろん、開業や運営にまとまった大きな金額が必要になります。
この項目ではソープランドの新規開業が難しい理由について説明します。
禁止区域に出店できない
2016年におこなわれた風営法の規制により、学校・図書館・児童施設の周囲200メートル以内は営業禁止となりました。
風営法の中に営業場所の制限ができたため、新たに場所を開拓するということができなくなってしまったというものです。
そのため、ソープランドを開業したい場合は既存店の経営権を取得する必要があります。
開業資金が高額
ソープランドを開業するための開業資金は、最低1000万円以上が必要だと言われています。
初期費用としては、
- 物件取得費
- ホームページ制作
- 店舗の内外装
- 備品
- 人件費(キャスト含む)
- ポータルサイトへの広告費
などが必要です。
また、ソープランドは部屋ごとにベッドや浴室を設置することから、ある程度広い店舗面積が必要です。店舗の場所や面積にもよりますが家賃はかなり高くなると考えておきましょう。
さらに、店舗の内外装は世界観をつくりコンセプトに合わせたものにしたいため、安く済ませるのではなく潤沢な資金を使って作り込みましょう。
ソープランドを開業する方法とは?
風営法や開業資金といった高いハードルを乗り越えソープランドを開業するとしたら、どんな方法で叶えられるのでしょうか。
ここからは、ソープランドを開業する方法について解説します。
ただし、ソープランドの開業には人脈を駆使すると有利であることをあらかじめご承知おきください。
既存店の経営権を取得する
風俗に関するコネクションを持っていない場合、ソープランドをはじめとする風俗に特化したM&Aサイトを活用することで「経営権を譲りたい」と考える人と繋がり、交渉して経営権を入手するという手段があります。
経営者の中には、長年経営しているが体力が持たないので店じまいを検討する方や、安定した経営が困難であると判断する方もいます。
そのように考えている方にM&Aサイトからつながることで、経営権を入手できる場合があります。経営権を取得する側としては、既存のキャストやスタッフ等の人材や、既存の会員や顧客をそのまま承継することができるので嬉しいですね。
風俗業界で経験を積み人脈を作る
ソープランドの開業でやりやすい手段としては、ソープランドをはじめとする風俗店の経営者と繋がり、既存店の経営権を回してもらえるようなコネクションを作ることで開業するというものがあります。
そのために、まずは自分自身が風俗業界で経験を積みましょう。
店舗スタッフや、あるいはデリヘルの経営といった、新規でも比較的入りやすいところから入っていくという方法がおすすめです。
時間をかけて経験を積むことで、キャストや常連客、あるいは他店スタッフといった人脈を作るだけでなく業界のトレンドを知ることもできるので、今後の経営を有利な方向にもっていくことができます。
ソープランドの界隈には組合があるため、人脈を使ってソープを売却したい経営者と繋がると有利に情報を得て交渉に繋げることができます。
M&Aでの経営権の譲渡とは違い、後任者の人となりが分かったうえで経営権を譲渡できるので、譲渡する側も安心できますね。
ソープランドの開業資金と運転資金はどのくらい?
ソープランドの開業費用について前述でも少し触れましたが、かなり大掛かりな金額がかかります。ソープランドの開業資金や運転資金はいくらなのか、なぜ他の業種と比べると高くなるのか、内訳を詳しく見てみましょう。
開業資金は最低1,000万円
前述しましたが、開業資金は最低1000万円必要です。
物件取得費やホームページの準備、店舗の整備やポータルサイトへの広告費などがかかるので、店舗の場所や規模、内外装に関わらず最低1000万円はかかると考えてください。
ちなみに、店舗型性風俗店の開業資金でいちばん高い金額がかかるのは「店舗型性風俗営業許可の権利」を購入する金額です。この権利だけで1000万円以上の金額になる場合もあります。
運転資金は2,000万円
開業資金は1000万円以上かかりますが、開業後の運転資金は最低いくらかかるのでしょうか。
家賃が発生するのはもちろん、水道光熱費、物件の保証費、賃貸契約費、備品の清掃費、キャストやスタッフの人件費など、開業後にお店を継続させるためにかかる費用は最低2000万円前後かかります。
新規でソープランドを開業したばかりのころはお客様の数は少なく、すぐには軌道に乗らない可能性があります。せっかく自分のソープランドを開業したのに、収入が安定せず資金が途絶えて閉店なんてことになってしまうのはとてももったいない話です。
そのような事態にならないよう、お店の知名度が上がり来客数が安定するまでの運用資金として、半年以上は経営が続けられるような余裕を持った資金を用意した上で開業したいものです。
他の業種と比べるとかなり高い
以上のように、ソープランドを開業するには開業資金だけで1000万円以上かかり、さらに開業後に経営を継続させるには2000万円以上かかるため、他の業種と比べるとかなり高いと言えます。
また、銀行からの融資を受けることができないことも開業のハードルを高くしている原因と言えます。
ソープランドは立地によりますが店舗面積が広く家賃が高くなる傾向があり、それに加えお店を支えるキャストやスタッフに支払う給料といった人件費はかなり高くなります。
経営の継続に2000万円と前述しましたが、人気のキャストが退店してしまった場合は売り上げが下がるので、新たな人気キャストが育つまでお店を存続させるためには更に高い資金を用意したいです。
ソープランドの経営は潤沢な資金があるに越したことはない、と言えるでしょう。
ソープランドの開業から経営までのフローを徹底解説
上記の理由から、ソープランドの開業から経営は大掛かりな金額がかかることは想像に難くないでしょう。
それを承知した上でソープランドを開業しようとしたとき、どんな手順を踏めば良いのでしょうか。言うまでもありませんが、単純に関係各所に届け出を提出したら良いというのではありません。
開業から経営までのフローがありますので、詳しくみていきましょう。
ソープランドオーナーから経営権を取得する
前述しましたが、風俗の界隈には組合があります。組合をはじめとするコミュニティに入ることで経営権を譲りたいと考えている方と繋がるチャンスが生まれ、交渉や打ち合わせが有利に進めることができます。
とはいうものの、コネクションがないと経営ができない訳ではありません。コネクションがない方が経営に参入するには風俗に特化したM&Aサイトを活用することで、風俗界隈のコミュニティに入っていなくても経営権に関する交渉の機会を得ることができます。少しでも経営権を得るためのチャンスがほしいのであれば、M&Aサイトに登録してみましょう。
内装工事を実施し備品を調達
ソープランドは部屋ごとにベッドや浴室を設置するので部屋の内装工事は必須です。前の経営者から良い条件で店舗を譲り受けたとしても、リニューアルオープンとなることから「前と全く同じ」とはならないでしょう。
修理修繕以外にも、新規でソープランドを開くためにはお店のコンセプトに合わせた内装に変更するために大掛かりな工事が必要です。お客様が非日常体験を楽しみ世界観に没入してもらうために、内装工事は手を抜くことなくこだわるようにしましょう。
そして、内装工事だけでなくローションやボディソープといった消耗品の調達も忘れてはなりません。お客様に楽しんでもらうのはもちろん、従業員にとっても働きやすい店舗にするために備品のストックはしっかりと確保しておきたいですね。
ホームページを制作する
忘れてはいけないのはホームページ制作です。インターネットが当たり前に普及している現代において、お客様が来店を決めるポイントはホームページの情報にかかっていると言っても過言ではありません。
ひとりでも多くの方から興味を持ってもらえるために、意匠を凝らしたウェブデザインを用意しお店のコンセプトや雰囲気を掴めるようにしましょう。
また、在籍しているキャストの情報やキャンペーン情報は見やすくし、キャストがSNSを運営しているのであればSNSのリンクも貼り付けます。
ソープランド店舗は賑やかな繁華街の中にある場合が多いので、店舗の位置情報は詳細に記載し、興味を持った方が訪れやすくする工夫が必要です。
ホームページ制作は専門の業者の方に相談し、ホームページ自体の使いやすさと店舗の雰囲気の伝わりやすさの両立を目指すと良いでしょう。
キャスト・スタッフを確保する
当然のことながら、安定した経営のためには従業員の確保はとても大切です。
お店のコンセプトに沿ったキャストが必要ですし、円滑に運営するための裏方スタッフの人材確保も重要になります。
入店してくれたキャストにできるだけ長い期間一緒に働いてもらうためには、ポータルサイトの広告で宣伝したり、フリーのお客様を回したりして固定した顧客の獲得のチャンスを作ることが大切です。
さらに、キャストの身バレ防止やNG客の周知徹底といった顧客管理を行い、キャストにとって安心して働くことができる環境づくりは経営が軌道に乗ってからもずっと継続させていく必要があります。
また、キャストの中にはシングルマザーの方や地方から出稼ぎで来てくれる方もいます。必要に応じて託児所を紹介したり、出稼ぎ向けの寮を紹介したりして住んでもらうなど、キャストの心身の負担を減らすことを考えていきましょう。
働いた経験のあるキャストやスタッフからポジティブな意見が広がれば、それを見た方から働きたいと問い合わせが来る可能性が上がるので、キャストやスタッフにとって働きやすい職場環境をつくり人員を確保したいですね。
集客を実施する
運営を続けていくためには、お客様を呼び込むための広告媒体が必要です。
広告媒体といえば、チラシや看板、あるいはテレビCMなどが想像しやすいでしょう。
しかし、ソープランドをはじめとする風俗店はそのような広告媒体を使うことはできません。
風俗店ができる集客方法は、ポータルサイトの活用やホームページの活用、あるいはSNSによる情報発信などに限定されるということに注意が必要です。
そのため、風俗専門のポータルサイトを利用し効率よく集客することを心がけましょう。
また、在籍しているキャストにX(旧Twitter)やインスタグラムなどのSNSアカウントを開設してもらうのも集客の手段のひとつです。SNSでの発信は在籍するキャスト個人の人となりを知ってもらうきっかけになるので、お客様から興味を持ってもらえたり、実際に足を運んでくれたお客様に対する接客がスムーズになったりします。
ポータルサイトの利用とSNSの発信を掛け合わせ、たくさんの集客に繋げたいですね。
ソープランド経営を成功させる3つのポイント
ソープランドは運営を継続させるために大掛かりな資金が必要なので、集客と売り上げの両方を増やすことが非常に重要です。どちらを妥協しても経営は成り立ちません。
ここでは、ソープランドの経営を成功させるための有効な手段を3つにまとめました。実践することで売り上げを伸ばし、安定した経営に繋げましょう。
徹底的にリサーチしコンセプトを練る
「ソープランドに行きたい」と思っている方はどんな雰囲気を求めているのでしょうか。現代は趣味や嗜好の多様化が進んだことによりさまざまなジャンルのコンセプトが出現し、店舗ごとに個性を出していくことが必須となりました。
例えば、ロリータ系や人妻系、あるいは学園モチーフや病院の診察室といったものです。
「どこにどんなお店があるのか」「最近はどんなお店が話題に上がるのか」といったリサーチは徹底的に行い、それに対して自分たちの店舗はどんなコンセプトで運営するのかを、しっかりとキャストやスタッフ間で共有しましょう。
キャストの雰囲気作りはもちろん、店舗の内外装や備品にもコンセプト内容を反映させることで、お客様はより非日常体験ができ世界観に没入できます。細かいところですが徹底して取り組みましょう。
とにかく集客に力を入れる
安定した運営のためには集客の多さは極めて重要ですが、前述した通り風俗店ができる集客方法はかなり限られています。
風俗に特化したポータルサイトへ広告を出すことで集客に繋げられるのですが、やみくもに広告を出しているだけでは集客アップにはなりません。例えば、有名なポータルサイトへは大手グループが目立つ広告枠を独占している場合があります。別の視点に移すと、一部地域の風俗店の情報に特化したポータルサイトもあり、情報の偏りから全国各地からの集客が見込めない場合もあります。
おすすめは、予約や来店をしてきたお客様に対して、どのポータルサイトを見て連絡をしたのかを集計を取ることです。風俗に特化したポータルサイトはいくつもありますが、集計を取るうちに自分の店舗にとって有効なポータルサイトは何なのかが見えてくるので、有効なポータルサイトで力を入れた広告を出すようにして効率よく集客するようにしましょう。
マニュアルを作り込んで自動化する
キャストの中には、ソープランドで働くことが初めてだという方もいれば、やる気があってしっかりと稼ぎたいという前向きな方もいるでしょう。在籍しているキャストの中に経験や実力、モチベーションにばらつきがあるのは当然のことですが、そんなキャストたちが働きやすく、かつ効率的に稼ぐためにもマニュアルを作り込むことが必要です。
マニュアルをキャストに守ってもらうことで、経験の浅いキャストもスムーズに接客ができ、お客様に対して失礼のない対応を取ることができます。
また、マニュアルの通りに話しかけたりアクションを起こしたりすることで「何をどうしたらいい?」と困惑することが少なくなり自動的に接客ができるようになります。接客にある程度慣れてきたら、お客様に対して臨機応変に対応できるようになるのですが、それまでの土台固めとしてマニュアルを守った接客を心がけましょう。
さて、コンセプト作りが重要であることを前述しましたが、マニュアル作りはコンセプトを守ることにも繋がります。
作り込んだマニュアルを使いコンセプトを大切にすることで、お客様は自分好みの世界観を満喫できるでしょう。
キャストもマニュアルに従い接客することでスムーズに接客することができるので、ストレスが少なくなり長い期間在籍することができるようになります。
在籍してくれるキャストやスタッフ全員大切にするのは当然のことですが、在籍期間が長いキャストを看板娘として売り出すのも良いですね。
ソープランド経営の前にデリヘル経営からスタートするのもあり
ここまで、ソープランド経営のやり方やどうしたら成功しうまく軌道に乗せられるのかを解説しましたが、ここでソープランドの経営前に「デリヘル経営」を挟むという手段もあるということを紹介します。
いきなりソープランドの店舗を構えるのではなく、実店舗を持たないデリヘル経営からスタートし、キャストや顧客を集め、同業の方からの信頼を得ていくという段階を踏みながらソープランドの経営を目指すというやり方です。
決して短い道のりではありませんが、最初の開業資金がソープランドに比べて安いことや、キャストや顧客を増やしながら経営の練習ができることから有効な手段であると言えます。
デリヘル経営からソープランド経営に繋げるメリットについて、詳しく解説していきます。
開業資金・運転資金が安く経営の練習ができる
ソープランドの開業資金が最低でも1000万円なのに対し、デリヘルの開業資金は約100~300万円程度で済みます。開業資金の変動は在籍するキャストの人数で変動しますが、ソープランドと比較すると費用が抑えられます。
その理由は、ソープランドはある程度の面積をもつ実店舗を構える必要があるのに対し、デリヘルは実店舗を持たないため家賃や光熱費といった固定費用を抑えることができるためです。抑えた費用を広告に使うことで新たな集客が期待できます。経営が軌道に乗ればキャストやスタッフの増員や報酬の増額も見えてくるので、将来的な店舗の経営の練習ができると言えます。
デリヘルのお客やキャストをソープに流せる
デリヘルの運営を通して、将来店舗を持ったときに在籍するキャストやお客様をあらかじめ作るという作戦があります。
デリヘルをはじめとする風俗店は顧客管理をとても慎重に行う必要があり、管理が不十分な場合は顧客の減少はもちろん、キャストやスタッフの退店のきっかけになってしまいます。
それを防ぐ目的として、ソープランドを開業する前にデリヘルを運営することで経営方法を勉強し、同時にお客様やキャストとの信頼関係を地道に作り上げます。
信頼できるキャストやスタッフ、よく存じている常連のお客様がいる状態でソープランドを運営できるようになれば、見知った方が多くいる状況で落ち着いて接客ができるというメリットがあります。常連客としても、予約を取れば推しのキャストに会うことができるのでお互いにメリットがあり嬉しいですね。
風俗業界での繋がりを作れる
風俗界隈に限った話ではありませんが、営業をしていく上で悩み事はどうしても生まれますし、その都度相談できる相手がいると心強いですよね。
相談できる相手がいると安心して経営を継続させることができるだけでなく、集客や接客時のアイデアを貰うこともできます。
コネクションを大切にすることで新たな雇用を生むこともでき、将来的な店舗での経営権の獲得に繋げることもできます。
場合によっては、信頼関係のある店舗同士で在籍キャストの人数が足りない時にキャストを貸し借りしたり、対応しきれない利用客を回し合ったりも出来るでしょう。
また、長く風俗界隈にいる方と繋がりを作ることができると、警察が巡回してきたときにどんな対処をしているのかを教えてもらうこともできます。
世間一般的にあまりポジティブな視線を向けられることがない風俗界隈だからこそ、困ったときはお互い様の精神で支え合いたいですね。
ソープランドの経営は覚悟して臨むべし!
ソープランドを経営は風営法という法律のハードルを越えるだけでは成り立たず、大掛かりな費用が必要です。銀行から融資が得られないため、開業資金や運営資金でいきなりお金がかかるのはもちろん、固定費用も人件費も大きくかかります。
さらに趣味嗜好の多様性に合わせたニーズを満たせるような徹底的に作り上げたコンセプトも必要になります。
経営が軌道に乗った場合も、今後法律に変化があれば柔軟性を持って対応する必要があるため中途半端な気持ちでは経営は不可能です。
ソープランドを経営するのであれば、変化していく世の中に対応すべく覚悟を持って臨みましょう。
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